ディズニー映画『魔法にかけられて2』(原題:disenchanted)の続編が2022年11月18日から公開されました。
前作『魔法にかけられて』の公開が2007年でしたので、15年の月日をかけてようやく公開です。
本記事では、『魔法にかけられて2』のあらすじや感想(ネタバレ含む)をご紹介します。
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『魔法にかけられて2』のあらすじ
ロバートと結婚してからその後、ニューヨーク郊外で迎えた新生活で憂鬱な日々を送っていたジゼルは、“永遠の幸せ”を願い魔法をかけたが、誤って街全体をおとぎの世界にしてしまった。その魔法によって意地悪な継母へと変わり始めたジゼル。深夜12時の鐘が鳴り止めば、魔法は現実になってしまう。本当に望んでいたのはおとぎ話のような“永遠の幸せ”?ジゼルはその答えを見つけ出すために家族と共に動きだすのだった<ディズニープラスより引用>
前作の『魔法にかけられて』では“真実の愛”がテーマでしたが、その後が描かれた今回の映画は“家族愛”が描かれています。
おとぎ話の世界なら一度は耳にしたことのある「そして永遠に幸せに暮らしましたとさ」は本当に幸せなのか?現実での幸せとはなんなのか?を考えさせられるストーリーです。
『魔法にかけられて2』オマージュはどこ?
ストーリーを感想を踏まえながら書いてあります。
ネタバレが含まれていますのでご注意ください。
私が見て気付いたオマージュについても書いてありますので、自分で探したいかたは見たあとで答え合わせしましょう♪
◆物語の序盤
アニメーションでアンダレーシアが映し出され、実写のニューヨークへと変わります。
15年ぶりのジゼルです!
変わりなくニューヨークの動物たちと仲良くしています!
ジゼルを見ると『魔法にかけられて2』がはじまったぁ!と胸がわくわくしますね
『魔法にかけられて2』では、ジゼルとロバートの間に赤ちゃん(ソフィア)が産まれています。
子育てに追われて、ジゼルとロバートはおつかれのようです。
いくら動物たちがお手伝いしてくれるといっても、限界があるんですね。
ソフィアといえば、「ちいさなプリンセス ソフィア」がディズニー作品にありますね。
劇中、ロバートがソフィアに向かって「ちいさなプリンセス」と言いますしオマージュでしょうか?
子育ての大変さ、ティーンエイジャーのモーガンとの付き合い方。
アンダレーシアにいたころでは体験しなかったことばかりです。
ジゼルはニューヨークの生活に疑問を感じモンロービルという郊外へ引っ越すことを決めます。
終始引っ越しが嫌そうなモーガン。
ずっとスマホをいじって、すっかり「現代の子」といった感じです。
長く住み慣れた家を離れ、友達ともさよならしないといけない。
大人に振り回されている子どもが演出されていますね。
新居に到着した家族はリフォーム中の家に入っていきます。
ニューヨークに帰りたがるモーガンに、ジゼルが歌って大丈夫よと言い聞かせます。
歌の最中にシカとスカンクが出てきます。
バンビのオマージュですね。
その後、一番にリフォームを済ませたとモーガンの部屋を紹介します。
すっごい可愛いお部屋です!
まさにプリンセスのお部屋。
そして広い!
我が家のLDKくらいありそうです。
そんなステキな部屋の電気をモーガンが付けます。
すると電気配線がショートしてモーガンの荷物に火がついてしまいました。
モーガンは衣服が燃えて着るものがなくなってしまいます。
そのタイミングで引っ越しを祝いに来たと三人の女性が現れます。
見るからに悪役って感じです。
この三人の悪役の1人に、ジェイマ・メイズという女優がいます。
この人どこかで見たことあるなぁと思ったら、私の大好きな海外ドラマ「アグリーベティ」に出てたんですね。
「アグリーベティ」もディズニープラスで視聴可能なので、良かったら見てくださいね。
次の日、新居でのはじめての朝です。
ロバートは電車通勤のために早起きし、ジゼルは火のつかないガスコンロと格闘しています。
海外で「中古の住宅を購入してリフォーム」は普通のことみたいですが、ガスはつかない電気はショートするなんて新生活のスタートに失敗してますよねぇ
家族がバタバタしていると、庭にアンダレーシアにいるはずのナンシーとエドワードが現れます。
ナンシーとエドワードのそばに、井戸があります。
その井戸をアンダレーシアと繋げたんでしょうか?
井戸といえば、白雪姫の願いの井戸を連想しますね。
願いの井戸のオマージュは、ディズニー作品の中で多く使用されているのでぜひディズニープラスでご覧ください。
二人は新居にソフィアの誕生日祝いに「魔法の杖」をプレゼントしに来たと言います。
ここでソフィアとモーガンの対比が描かれています。
ソフィアはアンダレーシアの王と王女であるエドワードとナンシーが付けたので、特別な子だと言います。
さらにソフィアはジゼルから産まれていて、アンダレーシアの血が流れていることから「本当のアンダレーシアの子」だとエドワードとナンシーが歌います。それを聞いていたモーガンは「偽物の子は部屋に行ってるね」とその場を去ります。
ナンシー役のイディナ・メンゼルは『アナと雪の女王』のエルサ役として有名です。
前作『魔法にかけられて』では歌うシーンがありませんでしたが、今回は待ってましたと言わんばかりに歌ってくれるので字幕版でぜひ聴いてくださいね♪
ジゼルのことが大好きで本物の母親のように思っているモーガンにとってソフィアへの「本物」発言は悲しいですよね。
ジゼルがいい娘すぎてうまくやっていけそうな気になっていましたが、郊外への引っ越しで友達と離されたり、目の前で「この子はアンダレーシアの本物の子よー♪」なんて歌われたらそりゃ反抗的にもなります。
でも反抗期をむかえたことのないジゼルには、モーガンの気持ちがよく分からないようです・・・。
ジゼルはアンダレーシアにいたころ、真実の愛を見つければ永遠の幸せが手に入ると思っていました。
でもニューヨークに来てからは、毎日同じことの繰り返しです。
おとぎ話のような「そして永遠に幸せに暮らしました」はやってきません。
ロバートは郊外に住んだ弊害で、朝早く出勤をしないといけないことに疲れを感じているし、モーガンは昔のように笑いかけてくれません。
前向きになろうと、幼かったモーガンが好きだったお話を切り出したり、アンダレーシアにいたころのように、歌ったり踊ったりするんですがうまくいきません。
モーガンの学校まで来て「うちの子をよろしく~」って手作りのカップケーキを配っていたときには
ティーンエイジャーだったころの私が震えましたね。
ディズニー映画でなら当たり前の、ジゼルの前向きさや純粋さは、現実にいたら少しおかしな人と見られてしまうんですよね。
それに前作『魔法にかけられて』でなら、ジゼルが歌い出せば周りの人もつられて歌い出していたのに今回はそれもないんです。
『魔法にかけられて』の面白いところでもあるんですが、ディズニープリンセスと現実の違いをリアルに表現しています。
そうしてアンダレーシアの暮らしを恋しく感じたジゼルは魔法の杖にお願いをして眠りにつきます。
◆物語中盤
目覚めると、反抗期だったはずのモーガンは歌って踊いながら掃除をしています。
動物も食器や家電も話すことができます。ロバートはスーツではなく冒険の恰好をして出かけます。
・朝ジゼルを起こす青い鳥はシンデレラ
・歌い踊りだすカトラリーや電化製品は美女と野獣
・モーガンが一緒に掃除をしているホウキはファンタジア/魔法使いの弟子
・ロバートの恰好はまるでミッキーの巨人退治
オマージュのオンパレードですね!
あれもそうかも!と探すのが楽しくなってきます。
ジゼルは大喜びで外へ出ます。
ジゼルのお願いでおとぎの世界になってしまった町では、昨日は冷ややかだった町の人たちも一緒になって歌って踊ってくれます。
そこへ町の有力者だったマルヴィナ・モンローが女王様となってやってきます。
見るからに何か起きそう!
と思っていたら、なぜかジゼルが少し意地悪なことを言い出します。
一体どうなっているんでしょうか?
今夜の準備は進んでるのか?と女王様は問います。
ジゼルはなんのことか分からなくて不思議に思っていると、ジゼルの右に立つ女性が「お祭りのことよ」と教えてくれます。
この女性、一瞬しか映りませんが前作『魔法にかけられて』でモーガン役を演じていたレイチェル・コヴィーさんなんです!
レイチェル・コビーさんは一度子役の世界から離れていたようですが、
2017年に物語と作曲も手掛けたミュージカルをニューヨークミュージカル祭りに発表していたりと
現在は演じる世界に戻ってきています。
え?じゃあ今モーガンを演じているのは誰なの?と思ったかたはこちらの記事をご覧ください。
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女王は、ジゼルの変化が気になります。
白雪姫で有名な魔法の鏡(これもオマージュですね)に「この世でもっとも力のある人間は?」と問うと「ジゼル」だと言います。
ジェイマ・メイズが「美しい人間」て聞いたんじゃないのよ「力のある人間」て聞いたのよ!って言ったときは笑っちゃいました。
どうやらジゼルが使った魔法の杖に関係しているようです。
そのころジゼルたちは、その夜開かれるお祭りのためにモーガンのドレスを選びます。
「こんな風にモーガンと一緒に過ごしたかったの」とジゼルは嬉しそうです。
モーガンが試着から出てくるシーンがあります。
そこで両脇に見覚えのあるドレスが登場します。
左:美女と野獣のベルが着ていたドレス
右:白雪姫が着ていたドレス
ドレスの前にはバラとリンゴが飾られているので探してみてくださいね
幸せそうな二人ですが、町にある大きな時計の鐘が鳴るとジゼルは意地悪な人間に変貌します。
自分はなんでも似合うから、お店のものを全部試着すると言い出したり
せっかくモーガンに購入したドレスもハサミでズタズタにしてしまいます。
ジゼルが、なぜこのようなことをしてしまうのか疑問に感じていると、モーガンがジゼルに「いろいろとありがとう義理のお母さま」と言います。
ここでジゼルは魔法の杖によって自分が悪い継母へと変化していることに気付きます。
現実世界の新居にはなかった高い塔があり、そこがモーガンの部屋だと言います。
そこは屋根裏のようで、薄暗く汚いです。
シンデレラの住んでいた屋根裏みたいですよね。
前作『魔法にかけられて』に出演していたジゼルの友達ピップも、魔法の力で悪役のペットとしてリスから猫に変わってしまいました。
可愛らしいリスのピップは、目つきの悪い猫に変化しました。
シンデレラの継母が飼っていた猫ルシファーのようですね!
なんとかするためには、夜中の12時の鐘が鳴り止むまでにお願いを取り消すこと。
それができなければ、永遠に今のままだと知ります。
でも魔法の杖は、女王の手下に盗まれてしまって手元にありません!
ジゼルはあわてて杖を取り戻しに外へ飛び出します。
なんとかしなきゃ!とジゼルはあせあせしながらソフィアと外へ歩き出します。
歩きながらジゼルは
「なんとかしなきゃ!ロバートは無事かしら・・・」と言いながら
「でもこの美しさは永遠よね!ロバートもこのままのほうが喜ぶわよ!生きて戻ってきたらの話だけど!」
とヴィランっぽいセリフが出てきちゃうんですね。
悪い継母になりかけているので、悪い言葉が出ちゃうんですが「あ、いけない!」って慌ててるジゼルが可愛いらしいです。
純粋な役とヴィランの役を同時に演じなければいけないのは難しかったと思います。
そこをクスッとさせられるジゼル役のエイミー・アダムス演技は見事でした!
一方モーガンは、今夜のお祭りのために買い物へ出掛けています。
そこで自分の毎日の生活と違う新しい自分がいることを歌います。
歌の中では、美女と野獣のBell(ベル)のようにモーガンが新しいことをしたいと歌います。
町並みはまるで美女と野獣のようで、人ごみの中モーガンは歌います。
傾いた台車の上に乗ってシーソーしたり、荷車の後ろに勝手に乗る姿はまさにベルです。
リトルマーメイドのアリエルが岩場で歌うシーンのオマージュもありますよ!
モーガンの恋のお相手はさながら美女と野獣のガストンのようです。
モーガンが家に帰ってお祭り用のドレスを直すために部屋にいると、ジゼルに鍵をかけられ閉じ込められてしまいます。
なんとか結びつけた布のロープでモーガンは塔から脱出しますがすぐにジゼルに捕まってしまいます。
ジゼルはモーガンを塔に再び閉じ込めようとしますが、悪い継母と素のジゼルの間で葛藤します。
そして素のジゼルはモーガンならなんとかできると信じて、アンダレーシアへと続く井戸にモーガンを落とします。
モーガンはジゼルと世界を救うことができるのでしょうか?!
このあとすっかり悪い継母と化したジゼルと女王とのミュージカルのやりとりも見どころです。
ソフィアの子守りを命じられた3人は、眠れる森の美女に出てくる妖精のようですし
女王がジゼルを消す方法を探すシーンでは
・眠れる森の美女の糸車
・美女の野獣の薔薇
・白雪姫の毒林檎
・不思議な国のアリスのドリンクミーの小瓶
とオマージュのオンパレードです!
ぜひ探してみてくださいね。
物語のおわりまで語りたいところですが結末は実際に観てほしいので、ここまでとしておきます。
オマージュもまだここからどんどん出てきますので、見つけてくださいね!
また、私がここで記載したオマージュ以外にも、こんなオマージュもあったよと気付いた人はぜひ教えてください♪
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